クリスタの使い方などをググっていると、ベクターレイヤーなど、聞き慣れないレイヤーの名前が登場することがありますよね。
クリスタ(クリップスタジオペイント)とは、プロも愛用する人気No.1のイラスト・マンガ制作ソフトです。
→ イラストソフトはクリスタが一択な5つの理由
→【CPIP STUDIO PAINT 公式サイト】
「画像素材レイヤーって何だ?」
「ベクターレイヤーとラスターレイヤーは何が違うの?」
「3Dレイヤーって何ができるの?」
クリスタにはたくさんの種類のレイヤーがあり、レイヤーのサムネイル付近のアイコンで種類を判別することができます。
実は一番スタンダードなラスターレイヤーだけでもなんとかなるのですが、用途に応じて適切なレイヤーを使った方が、圧倒的に効率的だったりします。
今回はクリスタで使う10種類のレイヤーを一覧形式にし、それぞれの特徴をまとめました!
クリスタで使う10種類のレイヤー
- 用紙
- ラスターレイヤー
- ベクターレイヤー
- グラデーションレイヤー
- ベタ塗りレイヤー
- トーンレイヤー
- 3Dレイヤー
- 色調補正レイヤー
- テキストレイヤー
- 画像素材レイヤー
それでは順に見ていきましょう!
どちらも基本操作は同じですが、マンガ用は専用のページを用意していますので、ぜひこちらもご覧ください。
① 用紙レイヤー
用紙レイヤーは、イラストの背景となるレイヤーです。
非表示もしくは削除をすると、何も描画されていない部分が透明になります。
サムネイル部分をダブルクリックすることで、用紙の色を変更することができます。
あまり気にする必要はありませんが、用紙は1枚までというルールがあり、既に用紙がある状態で用紙を作成することはできません。
② ラスターレイヤー
ラスターレイヤーは最もスタンダードなレイヤーかつ、誰もが最もお世話になっているレイヤーです。
描いたり消したり塗ったりフィルターを適用したり、基本的には何でもできる万能なレイヤーです。
「じゃあラスターレイヤーだけでよくない?」
その通り、ラスターレイヤーだけでもなんとでもなります。
じゃあどう使い分けるのかというと、基本はラスターレイヤーを使って、用途や目的に応じて他のレイヤーを使うという形になっていきます。
③ ベクターレイヤー
クリスタにおいてベクターレイヤーは、線画に特化したレイヤーと言えます。
ベクターレイヤーのデータは点と線から構成されていて、描いた線をあとから自由自在に動かしたり太さを変えたりすることができるのですが、その代わりに塗りやフィルターの適用など、できないこともあります。
またベクターレイヤーには、どれだけ拡大しても画質が荒れないという性質を持っています。
ベクターレイヤーは絶対に知っておきたい重要度の高いレイヤーなので、以下のリンクから詳細をぜひご覧ください!
④ グラデーションレイヤー
名前の通りグラデーションに特化したレイヤーで、使い方はベタ塗りレイヤーに似ています。
ラスターレイヤーに直接グラデーションをかけることはできますが、グラデーションレイヤーを使うことで、グラデーションを修正することができるようになります。
グラデーションはレイヤー全体に作成されますが、グラデーションレイヤー作成と同時にレイヤーマスクも作成されるので、一部のエリアにのみグラデーションをあてることもできます。
グラデーションツールの[ツールプロパティ]から[描画対象]を[グラデーションレイヤーを作成]にすることで、グラデーション作成時に自動でグラデーションレイヤーが作成されるようになります。
⑤ ベタ塗りレイヤー
ベタ塗を効率的に行うためのレイヤーで、使い方はグラデーションレイヤーに似ています。
ベタ塗レイヤーを使うと、塗りつぶし後に自由に色を変更することができたり、グラデーションレイヤーに切り替えたりができます。
ベタ塗りレイヤー作成と同時にレイヤーマスクも作成されるので、肌など複数ヶ所に同じ色を使う場合、色の変更が一気にできるので調整がかなり楽になります。
⑥ トーンレイヤー
トーンを貼るためのレイヤーです。
レイヤーパレットのアイコンを見てみると、実はベタ塗りレイヤーをトーン化してあるだけということがわかりますね!
イラストレーターの方にはあまり馴染みのないレイヤーになってしまうかと思いますが、漫画家の僕が実際にやっているトーンの貼り方を別記事で紹介しているので、ぜひご覧ください!
⑦ 3Dレイヤー
3D素材を使うためのレイヤーです。
3D素材を下書きにしてトレースするだけでクオリティの高いイラストがあっという間に完成しちゃいます。
3D素材の使い方は複雑ではありませんが、直感的に使えるほど簡単なものでもないので、気になる方は以下の記事をご覧ください!
⑧ 色調補正レイヤー
色調補正を反映してくれる、レイヤーマスク付きのレイヤーです。
色のコントラストや色相・彩度を何度でも繰り返し調整できることに加え、元のイラストデータに一切手を加えることなく残すことができます。
またレイヤーマスクを利用して色調補正を変更するペンとして使うことができます。
色調補正するために複数レイヤーを1枚にまとめる必要もないので、かなり利便性が高いレイヤーになっています。
さまざまな遊びや演出が考えられる、ポテンシャルの高いレイヤーです!
⑨ テキストレイヤー
テキストを入力すると自動で作成される、テキスト専用のレイヤーです。
ラスタライズをすると何でもできるようになるのですが、テキストレイヤーではなくなるのでテキストとしての編集ができなくなります。
⑩ 画像素材レイヤー
画像レイヤーは、画像として使うためのレイヤーで、大きく2つのことができます。
まずは縮小・拡大の繰り返しによる画質の劣化を防ぎ、元の画質を維持してくれます。
そしてパターン化ができるのも、画像レイヤーの大きな特徴です。
しかし画像レイヤーの代償として、ペンや消しゴムなどで加筆修正ができないという業を背負うことになります。
【おまけ】コマ枠フォルダー
[新規レイヤー]を見てみると、明らかに1人レイヤーじゃなさそうなやつが混ざっています。
[コマ枠フォルダー]は、マンガで使うコマ枠です。
コマ枠フォルダー内のイラストは、コマ枠外にはみ出たイラストが自動的に隠れるようになっています。
ゆっくりと慣れていこう!
以上、クリスタで使うレイヤー10種類とその特徴まとめでした!
「これだけの種類を使い分けないといけないのか…」
いえ、決してそんなことはありません!
ただこれらを使い分けることで、効率の改善やクオリティの向上などの手助けになるという感じです。
最後にもう一度まとめて、終わりにしようと思います。
クリスタで使う10種類のレイヤー
- 用紙
イラストの背景になるレイヤー - ラスターレイヤー
一番スタンダードで万能なレイヤー - ベクターレイヤー
線画に特化したレイヤー
初心者向け!ラスターレイヤーとベクターレイヤーの違いと使い分け - グラデーションレイヤー
グラデーションに特化したレイヤー
ベタ塗りレイヤーと切り替えることができる - ベタ塗りレイヤー
ベタ塗りを効率的にできるレイヤー
グラデーションレイヤーと切り替えることができる - トーンレイヤー
マンガ用のトーンを貼るレイヤー
ベタ塗りレイヤーをトーン化したもの
トーンの貼り方!漫画家の僕が実際にやっている方法を紹介します
グラデーショントーンを貼る方法!円形や波形も簡単! - 3Dレイヤー
3D素材を操作するためのレイヤー
3D素材の基本的な使い方!楽してイラストを描く超便利ツール - 色調補正レイヤー
マスクを使って色調補正ができるレイヤー
元のイラストに手を加えないのがポイント - テキストレイヤー
テキスト専用のレイヤー - 画像素材レイヤー
拡大縮小を繰り返しても画質が維持でき、またパターン化もできるレイヤー
ブラシや消しゴムなどで修正することができなくなる
パターンの作り方を覚えて背景を爆速で作成しよう!
それでは、楽しいお絵描きライフを!