独特な大人の雰囲気をかもし出すネオン
レトロな歓楽街から近未来的なサイバーパンク都市まで、特徴的でありながらも幅広く使われています。
いつでもどこでも使える万能加工というわけではありませんが、ネオン風加工ができることでイラストの表現幅が広がるのは確実です。
ネオン風加工が使えるシーン
- 歓楽街やその店内
- サイバーパンク系
- プリクラやSNOWの加工&落書き風
- バーやナイトプールなど
今回はクリスタをつかった、ネオン風加工の方法を紹介します!
クリスタ(クリップスタジオペイント)とは、プロも愛用する人気No.1のイラスト・マンガ制作ソフトです。
→ イラストソフトはクリスタが一択な5つの理由
→【CPIP STUDIO PAINT 公式サイト】
実はネオン加工は普通にアセッツで配布されていたりします。
それをダウンロードしてしまえばそれで終わりなのですが、自分自身でネオン加工ができると、細部までとことんこだわることができます。
それではやっていきましょう!
ネオン加工用のイラストを準備する
まずはネオン加工するイラストかテキストを準備する必要があります。
ネオン加工をするためには、ネオン加工に適したイラストを描く必要があるので、まず本物がどういうものか改めて見て、特徴をピックアップしていきましょう。
ネオンと呼んでいますが正式には「ネオン管」というガラスで作られた管で、このガラス管を曲げて作ったものを「ネオンサイン」といいます。
ということで、ネオン加工に適した素材の特徴をリストアップしていきます!
① 暗い背景に白めの線で描く
光らせる加工をするので、背景は暗くしておきましょう。
自分が作りたいネオンの色を限りなく白に近くした色の線でイラストを描いていきます。
あとから色の調整がしやすいよう、レイヤーカラーで色を変更するのもOK
またフチを使って線を太くしていくので、線は気持ち細めにしておくのがポイントです!
② 線の太さは均一にする
1本のガラス管を曲げて作っているので、太さが均一です。
太さが変わらないペンか筆圧機能をOFFにするなど、太さにムラが出ないように描きましょう。
③ 角は丸くする
ガラス管を曲げているので、キレイな鋭角にはなりません。
角も若干丸みがかっています。
④ あまり複雑にしすぎない
省ける線は極力描かず、できるだけシンプルなイラストにします。
感覚としては、アイコンのイラストに近いです。
⑤ 時々切れ目を入れる
適度に線を切ることで ”なんとなく” ネオンな雰囲気が出ます。
線の端っこも丸くしておきましょう。
クリスタのロゴを、この5つの特徴を踏まえて描いたのがこちらです。
イラストは自分で描くなりトレースするなりするしかありませんが、テキストをネオンにする場合もっと楽な方法があります。
テキストならフォントに頼るのもGOOD
テキストの場合、ネットで調べるといろんな種類のネオン風フリーフォントが配布されています。
今回記事の頭でサンプルとして見せた画像で使っていたテキストも、「Neonderthaw」というフリーフォントを使っています。
これでネオン加工の準備はバッチリです!
ネオン加工の構造
何がなんだか分からず言われるがままに手を動かして加工していくより、先にネオン加工の構造を見せておきます。
今回僕が紹介する方法では、ネオンは 4つのレイヤーが重なってできています。
ネオン加工のレイヤー構造
- 1層目
準備しておいたイラストにネオンカラーのフチ - 2層目
1層目のフチよりもうひと回り大きく暗いフチ - 3層目
ネオンカラーの強い発光 - 4層目
広範囲にほんのりと弱い発光
それではふんわりとでも構造を理解いただけだと思うので、実際にネオン加工をしていきます!
ネオン加工の方法
おまたせしました!
それではネオンの加工方法に移りましょう!
ネオン加工は以下の手順でやってきます。
ネオン加工の手順
- ネオン加工用のイラストを描く
- フチをとる(1層目作成)
- ②を複製して、もう1回り大きく濃いフチをとる(2層目作成)
- ②を複製して、もう3回り大きくフチをとってぼかす(3層目作成)
- ②を複製して、どでかく白めのフチをとってぼかす(4層目作成)
それでは順を追ってやっていきましょう!
① ネオン加工用のイラストを描く
まずはネオン加工をするためのイラストを用意します。
今回僕は 1920px × 1080px のキャンバスを用意し、そこにクリスタのロゴを描きました。
またネオンをシアンカラーで作っていきたいので、線画は白に見えますが若干シアン寄りです。
② フチをとる(1層目作成)
先ほどのレイヤーにフチを作ることで、ネオン感が徐々にでてきます。
[レイヤープロパティ]パレットの[境界効果]をONにすることでフチをつけることができます。
色は一番メインとなるカラーにします。
色や太さはあとからいつでも変更できるので「これくらいかな?」っていう感覚でOK
③ ②を複製して、もう1回り大きく濃いフチをとる(2層目作成)
よりネオン管に近づけるためフチを追加します。
※背景もフチも暗く変化が分かりづらいので背景を白くしています
先ほどのレイヤーを背面に複製し、フチの色と太さを変更します。
フチの太さをそのままにすると隠れて出てこないので、さっきより少しフチを太くします。
色はガラス管の枠をイメージして、メインカラーより暗い色にします。
ここもあとから好きに太さや色を変更できます。
これでネオン管は完成!ここから光っている部分を作っていきます。
④ ②を複製して、もう3回り大きくフチをとってぼかす(3層目作成)
作ったネオン管を発光させます。
②(1層目)を③(2層目)より背面に複製し、色はそのままでもっと大きなフチをとります。
このままだとぼかせないので、ぼかしを入れられるようラスタライズをします。
ラスタライズの方法
レイヤーを右クリックし[ラスタライズ]をクリック
そしてこのままだとぼかせないので、ラスタライズしてからぼかし(ガウス)を入れます。
ぼかし(ガウス)の入れ方
[フィルター]メニューの[ぼかし]から[ガウスぼかし]をクリック
直感でいい感じに発光しているように見えたらOK
※ぼかし具合をあとから変更することはできません
ただこのままだと少し明るすぎるので、不透明度を30〜50程度に下げておきます。
また発光の色を調整したい場合はレイヤーカラーとそのサブカラーを両方を変更することでできます。
⑤ ②を複製して、どでかく白めのフチをとってぼかす(4層目作成)
最後に、広範囲に広がる弱い光を追加して完成です。
②(1層目)を④(3層目)の背面に複製し、白めのかなりデカいフチにします。
先ほどと同じようにラスタライズし、かなり大きなガウスぼかしを入れます。
最後にほんのり周囲に光が届いている感じを出したいので、不透明度を20〜40程度まで下げます。
完成しました!
より層を厚くするとネオンのイラストにもより厚みがでる
以上、ネオン風加工の方法でした!
今回は4層でネオンを作りましたが、もう少し層を増やしたりずらしたり微調整をしていけば、より厚みのある素敵なネオンができあがります。
僕の調整もあくまで目安なので、色々自分で試して好みの調整を見つけてください!