マンガの原稿用紙にはさまざまな種類があります。
「サイズはA4?B4?」
「厚さは110kg?135kg?」
「無地?メモリ付き?」
「メーカーもいろいろある…」
「コピー用紙じゃあかんのか?」
そんなお悩みを全て解決!
今回はアナログ原稿用紙の選び方で、デジタル原稿の設定方法は別記事で紹介しています。
安心と信頼のお絵かきソフトはこれ【CLIP STUDIO PAINT】
さっそく極論を言うと「その人の使用感と用途による」なのですが、
当サイトでは「B4サイズ135kgで無地じゃないやつ」をオススメしておきます。
※現在原稿はデジタルです
それでは、選び方について細かく見ていきましょう!
デジタルが主流となったマンガ業界ですが、アナログもまだまだ現役です。
便利さでいうと断然デジタルに軍配が上がりますが、アナログにしか出せない味や魅力があるのも事実。線画はアナログで描いて、トーン貼りなどはデジタルで処理する、ハイブリッドタイプの漫画家もいます。
コピー用紙がNGな3つの理由とマンガ原稿用紙の特徴
ちょっとした練習や遊び程度でマンガを描くなど、普段使いであればコピー用紙で何ら問題はありません。
ですが持ち込みや賞の応募など、何か重要な場面で使う際は、マンガ用原稿用紙を使うべきです。
コピー用紙で挑むのも不可能ではないのですが、推奨できるものではありません。
というのも、マンガ用原稿用紙とコピー用紙とでは、大きな3つの違いがあるからです。
マンガ原稿用紙の特徴
- マンガ用の基準線がはいっている
- マンガに適した紙質になっている
- コピー用紙より分厚い
1つ1つ見ていくとたいした理由ではないのですが、3つ集まることで原稿用紙とコピー用紙には大きな差が生まれます。
マンガ用の基準線がはいっている
マンガの原稿用紙は、マンガを描くのをサポートしてくれる枠やメモリなど、基準線が入っています。
この基準線は主に薄い青色でかかれていて、白黒印刷時には表示されないようになっています。
僕たちは、この基準線に頼りながらマンガを描いていきます。
実際のところ、基準線のテンプレートは検索すればすぐ出てくるので、テンプレートをコピー用紙に印刷して使うことはできます。
使用するテンプレートファイルやプリンターによりますが、どうしても既製品より基準線は汚くなるのと、印刷の手間も発生します。
マンガに適した紙質になっている
マンガ原稿用紙もコピー用紙も、主流になっているのは「上質紙」と呼ばれる種類の紙です。
紙の種類は同じですが、マンガ原稿用紙は通常のコピー用紙と比べ、マンガを描くことに特化しています。
- ペンの引っかかりが少なく、なめらかな描き心地
- 毛羽立ちが少ない
- インクがにじみにくい
とはいえ「マンガ用の原稿用紙やば!!コピー用紙とこんなに違うの!?画力2倍になった!!!」となるほどの違いはありません。
コピー用紙より分厚い
トーン貼りや塗りを考慮して作られているため、漫画原稿用紙はコピー用紙より圧倒的に分厚いです。
コピー用紙でトーン貼りをやると、カッターナイフでコピー用紙もろとももっていかれてしまいます。
用紙の厚さについては、後ほど改めて説明します。
以上がマンガ原稿用紙とコピー用紙の大きな3つの違いでした。
マンガ原稿用紙の特徴
- マンガ用の基準線がはいっている
- マンガに適した紙質になっている
- コピー用紙より分厚い
コピー用紙が好ましくない理由をご理解いただけたとおもうので、マンガ原稿用紙の選び方について説明していきます。
マンガ原稿用紙も買うとけっこう高いですからね!
マンガ原稿用紙の選び方と僕のオススメ
極論は「その人の使用感と用途による」なのですが、当サイトでは「B4サイズ135kgで無地じゃないやつ」をオススメしています。
もっと言うと「アイシー漫画原稿用紙B4サイズ135kg」を買っておけば間違いないです。
※上記の画像は諸事情によりA4サイズとなっております
とはいっても、わけもわからず買うのは嫌ですよね。
それでは理由を見ていきましょう。
サイズについて マンガ原稿用紙はほぼB4一択で、A4サイズは同人用
マンガ原稿用紙を見ると、ほぼB4サイズかA4サイズのどちらかです。
購入の際、他は間違えてもサイズだけは間違えてはいけません。
B4サイズは「投稿用」と言われ、特別な理由がない限りこのサイズ一択です。
それに対してA4サイズは「同人誌用」と言われ、名前の通り同人誌を制作する際に使います。
ほぼB4一択ではあるものの、編集部への持ち込みや賞へ応募する場合、規定は必ず確認しましょう。
厚みについて 紙の厚みを意味する110kgと135kg
マンガ原稿用紙を購入する際に書いてある、110kgや135kgという謎の重量は「紙の厚み」を表していて、重いほうが分厚いです。
kgなんて言われたところでピンとくるはずもないので、おおまかな目安を用意しました。
謎単位のおおまかな目安(上質紙限定)
- 73kg:広く流通しているコピー用紙レベル(約0.07mm)
- 90kg:よくあるノートレベル(約0.08mm)
- 110kg:少し立派なパンフレットや会社案内、ポスターレベル(0.15mm)
- 135kg:ハガキレベル(0.20mm)
さて、ふんわりと厚みを掴んでいただいたとろこで、どっちにするべきなのでしょうか?
マンガ原稿用紙では薄い方、110kgのメリットとデメリット
当サイトでは135kgをおすすめしていますが、110kgでも全然OK
110kgには以下のようなメリット・デメリットがあります。
110kgのメリット
- トレース台を使う場合135kgより光を通し、下絵が見やすい
- 135kgよりちょっと安い(大体100円前後)
110kgのデメリット
- ときどき消しゴムでクシャッとしてしまう
- ときどきトーン貼りで貫通させてしまう
- ベタ塗りがよく裏ににじみやすい
110kgにもそれなりのメリットはあるものの、135kgより慎重に扱わないと、原稿をやってしまう可能性があります。
厚い方、135kgがもたらす安心感
110kgと比べるとしっかり分厚く、かなり丈夫です。
若干110kgの原稿用紙より高価ですが、110kgのデメリットを軽減してくれます。
完成直前の原稿をやってしまったときのショックはかなり大きいので、迷ったらとりあえず135kgにしておくと安心です。
110kgと135kgでは描き心地も微妙に違う
紙の厚さが違うと、描き心地も変わってきます。
完全に僕の主観ですが、110kgが何かしらの冊子に入った立派な申込用紙、135kgが試験のマークシート式解答用紙のような感じです。
気になる方は両方買って、試してみてもいいかもしれません。
無地の原稿に注意!
マンガ原稿用紙の中には「無地」タイプのものが存在し、買ってしまうと、自分で基準線を描く必要があり、悲しい気持ちになります。
基準線はあったほうが断然楽なので、理由がない限りは無地を選ばないように気をつけましょう。
B4サイズ135kgで無地じゃないやつで、メーカーは?
以上が「B4サイズ135kgで無地じゃないやつ」をオススメした理由でした。
正直なところ、メーカーは何でもいいです。
一番オススメは、最寄りの書店や文具屋に置いてあるメーカーで、理由は一番簡単に手に入るからです。
そしてそれは恐らく以下3つのうちのどれかです。
よく見るマンガ原稿用紙メーカー
- アイシー
- デリーター
- ミューズ
もちろんメーカーによって描き心地や用紙の色味など、使用感に若干の差はありますが、どれも描きやすく、作品の仕上がりに影響を与えるほどの差はないです。
当ウェブサイトでは、アイシーの原稿用紙をオススメしていました。
理由としては、アイシーを使っている漫画家が多く、また通っていた専門学校でもアイシーが推奨されていたためです。
まとめ
マンガ原稿用紙とコピー用紙には大きな3つの違いがあります。
マンガ原稿用紙の特徴
- マンガ用の基準線がはいっている
- マンガに適した紙質になっている
- コピー用紙より分厚い
以上の理由から、練習や遊び程度なら何ら問題ありませんが、どこかに本番として提出する場合、コピー用紙を使用するべきではありません。
マンガ原稿用紙は「B4サイズ135kgで無地じゃないやつ」を買っておけばとりあえず安心です。
※上記の画像は諸事情によりA4サイズとなっております
厚みやメーカーに関しては、使用感の好みによるので一概には言えませんが、サイズはほぼB4一択。
また無地を買ってしまうと悲しくて泣きます。
以上がマンガ原稿用紙の選び方でした。
本当にサイズだけは間違えないようにしましょう!
マンガ原稿用紙の使い方や、デジタル版の原稿設定は今後別記事にて執筆します。