マンガも含めイラストを描く上で「目」は非常に重要な顔のパーツです。本記事では「目」ピンポイントの描き方を紹介します。
マンガやイラストを描いていて
「思い通りに目が描けない!」
「なんか変になってしまう!」
と、目を描くのに苦戦してはいないでしょうか?
なぜうまく描けないかというと、正しい目の形を知らないからです。

とはいえイラスト界にはいろんな種類の目があり、その描き方は十人十色。
作者やキャラクターによって個性が大きく出ます。


しかし個性が出るとはいえ、目ということに変わりはありません。
つまりどんな目でも基本は共通しています。
今回は失敗しない目の描き方にフォーカスを当てていますが、後半では魅力的な目を描く方法や、実践でのコツも紹介しています。





現役の漫画家です!
「史上最強の魔法剣士、Fランク冒険者に転生する(原作:柑橘ゆすら)」のコミカライズを担当していて累計発行部数155万部突破しました!現在も連載中です。
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マンガを描く上で覚えておきたい目のパーツ
目は誰が描いても、以下のパーツからできあがっています。
※ はしょる場合もあります


上下まぶた・目頭・目尻
これらの4つは、目の輪郭となるパーツです。
それぞれが独立しているわけではなく、4つで1つの役割を果たしています。
黒目・虹彩・瞳孔
黒目とその中身です。
虹彩(こうさい)はかなり個人差がありますが、ジャンルによって一定の傾向があります。
二重まぶた・上まつ毛・下まつ毛
目をよりかっこよく、かわいくするためのオプションパーツです。
性別や画風によってあったりなかったり、はしょられても致命傷にはならないパーツです。
マンガでの目の描き方3ステップ
それではさっそく目を描いていきましょう!
「こんな目が描きたいな」
という目標のイラストがあればそれを隣に置いてもOK
- 目の全体像を描く(上下まぶた・目頭・目尻を描く)
- 黒目エリアを描いていく(黒目・虹彩・瞳孔)
- 目の外側にいろいろ付け足していく(二重まぶた・上下まつ毛)
本記事では下の画像の目を描いていきますが、きっちりマネしなくても大丈夫です。
いくつかポイントを紹介するので、そのポイントさえ守っておけばOKです。


① 目の全体像を描く(上下まぶた・目頭・目尻を描く)
まずは目の枠となる全体像を、上まぶたから描いていきます。


上まぶたのカーブ具合や目尻・目頭の高さはキャラクターに依存するので自由です!
- 上まぶたは分厚く、下まぶたは薄く描く
- 4つのパーツは全てつながっていることを意識して描く
パーツの「つながり」を意識することはかなり大事で、見落とされがち。
ここを無視すると不自然な目になってしまいます。





② 黒目エリアを描いていく(黒目・虹彩・瞳孔)
次に黒目エリアを描いていきます。
黒目は本来まんまるなのですが、アニメの世界では縦長のだ円形の黒目も多いです。


黒目と瞳孔のサイズは自由ですが、黒目は小さすぎると狂人っぽい目になります。
- 黒目や瞳孔はできるだけキレイな円(だ円)を描く
- 瞳孔は黒目の中心に描く
黒目は一部隠れていることが多いですが、隠れている部分も意識しながら丸を描きましょう。


虹彩やハイライト(反射の光)は、かなり個人差が大きく自由度も高いため、自分が好きな絵柄の虹彩をマネするのがベストです!



目は左右で対になっていますが、ハイライトだけは左右同じ向きに描きます。
③ 目の外側にいろいろ付け足していく(二重まぶた・上下まつ毛)
オプションパーツをつけてよりかっこよく、かわいくしていきます。


- 二重まぶたは細く描く
- 上まつげは直線ではなく軽い曲線で、根本は太く毛先は細く描く
- 下まつ毛は細く短く描く
二重にもいろんな種類があり、三重だったりする場合もたくさんあります。
まつ毛も画風によって男女関わらずあったりなかったりします。
ここも自分が好きな絵柄をマネするのがベスト。



これで目が完成しました!
どんな目であろうと、ここまで紹介したポイントをしっかりおさえておけば、不自然な目ならないはずです。
自分の描いたイラストの目がポイントを抑えているかチェックしよう!
先程紹介した全てのポイントをまとめました。
あなたの描いた目が、改めてポイント通りに描かれているかチェックしましょう!
- 上まぶたは分厚く、下まぶたは薄く描く
- 4つのパーツは全てつながっていることを意識して描く
- 黒目や瞳孔はできるだけキレイな円(だ円)を描く
- 瞳孔は黒目の中心に描く
- 二重まぶたは細く描く
- 上まつげは直線ではなく軽い曲線で、根本は太く毛先は細く描く
- 下まつ毛は細く短く描く
このポイントを抑えたことで、あなたが違和感のある不自然な目を描くことはなくなりました。
言わばここまでは「下手な目を描かない方法」でした。
ただこれだけでは理想的な素敵な目を描くことはできません。
ここからは「上手な目を描く方法」を紹介していきます。
マンガで理想の目を描く方法


理想的な目を描く方法は、自分が好きな絵柄の目を模写することです。
「最初からそうすればいいじゃん!」
って感じですが、そういうわけでもありません!
何も知らずに模写をするのと、ポイントを抑えた上で模写をするのとでは、同じ模写でも結果に大きな差が生まれます。



模写を終えたらお手本と見比べて、さらに完成に近づけていきましょう!
マンガで目を描くときのコツ
横顔を除きほとんどの場合、目は2つ描かなければいけません。
「右目の左目の位置や大きさがずれる!」
「右目と左目が別人のように違う」
といった問題が出てきます。
今回は目の描き方だけにフォーカスを当てた内容でしたが、最後におまけとして、本番で目を描く、つまりちゃんと輪郭の中に目を2つ描く上でのコツを軽く紹介します。
右利きなら左側の目(キャラクターの右目)から描く
なぜ左側の目から描いていくのでしょうか?
理由は2つあります。
- 自分の手が邪魔で右側の目を見ながら左側を描くのが困難(アナログの場合)
- 苦手な方を先に描いて得意な方で合わせていく
①について
両目を崩さずに描くには、先に描いた目を見ながら、それに合わせてもう片目を描きます。
つまり右利きが先に右側の目を描いてしまうと、左側の目を描くときに自分の手が邪魔で見えないということが起こります。
②について
右利きは基本的に右側の目(左目)の方が描きやすいです。
これは、手首や腕の可動域が関係しています。
先に苦手な方を描いてから、得意な方で寄せていった方が、両目のバランスが揃いやすくなります。



以上、失敗しないための目の基本的な描き方とポイントの紹介でした!
これからもっと練習を重ねて、あなたが素敵な目を描けるようになることを願っています!
それでは、楽しいお絵描きライフを!