さて問題です、正しい表記はどれでしょうか?
- Q1 馬鹿 / ばか / バカ
- Q2 漫画 / まんが / マンガ
- Q3 兎 / うさぎ / ウサギ
結論から言うと、どれも間違いではありません。
※しいて正解を言うなら「ばか」「漫画」「ウサギ」になります
同じ文章でも、漢字・ひらがな・カタカナの使い方が違うだけで相手に伝えるニュアンスが変わります。
「じゃあどうやって使い分けるの?」
本記事では、カタカナの使い方を中心に漢字・ひらがな・カタカナの使い分けを紹介します。
漢字・ひらがな・カタカナを使い分ける理由
理由はシンプルで「文章を読みやすくするため」です。
一般的に文章は「漢字2:ひらがな7:カタカナ1」の割合が読みやすいと言われています。
詰り漢字が多い文章は読むのが大変という事です。
つまり漢字が多いと読むのがダルいってことです。
漢字とひらがなの使い分け
文章を読みやすくするためには、使う漢字を減らさなければなりません。
下のリストは、漢字での表記を避けるべきワードの一覧です。
- 常用漢字にない漢字(表外漢字)
- 当て字
- 形式名詞
- 一部の動詞
- 補助動詞
- 副詞
- 連体詞
- 接続詞
- あいさつ(感動詞)
- 副助詞(助詞)
詳しい解説とシンプルな使い分けは下のリンクから紹介しています!
カタカナを使うとき
ここからが本記事のメインテーマ
「カタカナを使うタイミングっていつ?」
ズバリ「必要に応じて」です。
※ 外来語はカタカナ推奨
漢字・ひらがな・カタカナがもつイメージについて
じつは漢字・ひらがな・カタカナは、それぞれがふんわりとしたイメージを持っています。
- 漢字
大人、誠実、真面目、信用、堅物、知的 - ひらがな
子ども、親しみやすい、やわらかい、稚拙 - カタカナ
海外、新しさ、躍動感、軽快さ、ラフさ
漢字の多用は堅実な文章の印象を与えますが、若干敷居が高くなります。
ひらがなばかりだと親しみやすさはありますが、子どもっぽい文になってしまいます。
同じ言葉でも、表記を変えることでニュアンスが違う言葉になります。
馬鹿?ばか?バカ?
ここで最初の問題に戻りましょう。
「馬鹿・ばか・バカ」正しいのはどれでしょうか?
「常用漢字だから漢字だろ!」
「当て字だからひらがなだろ!」
「外来語だからカタカナだろ!」
どれも間違いではありません。
それぞれ脳内でイメージしてみましょう!
- 馬鹿
父や上司が叱責している - バカ
学生がノリで使っている - ばか
小さな子どもが言っている
人によりイメージに違いがあるのは当然ですが、少なくとも表記でイメージの違いがあることはわかってもらえたかと思います。
漫画?まんが?マンガ?
マンガの表記もメディアによってかなりバラつきがあります。
しかしマンガは小さな子どもも楽しめるもの。
そう考えると「まんが」のほうがベターですよね。
強調したいなら「マンガ」が目につきやすいと思います。
グローバル感を出したいときは「MANGA」もおもしろい表現かもしれません。
理由は割愛しますが、僕は漢字とカタカナを使っています。
※ 表記揺れなので本来は好ましくないです
表記揺れとは?
同一コンテンツ内で、表記方法を統一しないこと。
兎?うさぎ?ウサギ?動植物の表記について
「兎」は表外漢字なので漢字の選択肢は外したほうがいいですね。
※ 表外漢字:常用漢字ではない漢字のこと
では「うさぎ」と「ウサギ」どっちを使うべきでしょうか?
- 学問の分野では「ウサギ」
- NHKは「うさぎ」
- 新聞は「ウサギ」
が使われています。
- 学問的に書くならカタカナが正解
- NHKは基本的には漢字(表外漢字はひらがな)
※ ただし学術的名称として使うときはカタカナ用いる - 新聞は原則カタカナ
※ ただし学問的ではない記事なら漢字(ひらがな)でもOK
となっています。
つまりどっちでもいいけど、学問的なときはカタカナが正解ということになるんですね。
大事なのは「読み手にどうイメージしてもらいたいか」です。
わくわく?ワクワク?オノマトペについて
オノマトペはどう表記するのでしょうか?
と、その前にオノマトペを軽くおさらいしておきましょう。
オノマトペとは、音を文字化したもので、大きく2種類に分かれます。
- 擬音語:鳴き声や物音など、実際にある音を表現する言葉
例)チュンチュン、ガシャン、トントン、ワンワン - 擬態語:様子や気持ちなど、実際にはしていない音を表現する言葉
例)きらきら、ふわふわ、べとべと、わくわく
表記の使い分けはこのようになります。
- 擬音語はカタカナ
※ ただしひらがなでもOK - 擬態語はひらがな
※ ただしカタカナでもOK
どっちでもいいってことなので、様子が伝わりやすいほうを選びましょう。
カタカナはアクセサリー
以上、漢字・ひらがな・カタカナの使い分けに関する記事でした!
文章は基本的に漢字とひらがなで書いていき、必要に応じてカタカナでアクセントや動き・遊びを入れていきます。
- 詰り漢字が多い文章は読むのが大変という事です。
↓漢字を減らして読みやすくする - つまり漢字が多いと読むのがだるいってことです。
↓カタカナでアクセントを入れる - つまり漢字が多いと読むのがダルいってことです。
外来語はほぼカタカナで確定ですが、それ以外の使い方はあなた次第。
「意図を持って使う」ことが大切です。
- どちらのほうが読みやすいか
- どちらのほうが読みたいと思わせられるか
- どちらのほうが読者(ターゲット)に刺さるか
漢字を減らして読みやすくし、カタカナで魅せていきましょう!