ちょっとした背景や空、金属、髪など、グラデーションはイラストでもマンガでも重宝する機能で、ベタ塗りの場所をちょっとグラデーションに変更するだけで、イラストに厚みを持たせることもできたりします。
グラデーションツールはなんとなくの雰囲気でも使えてしまう機能なのですが、感覚で使えてしまうがゆえに見落とされてしまう機能もちらほら。
今回はそんな[グラデーション]ツールの初歩的な使い方から、いろんなグラデーションの作り方や設定方法まで紹介します。
またどちらも基本操作は同じですが、マンガ用のグラデーショントーンは専用の記事がありますので、ぜひ以下の記事もご覧ください。
まずはグラデーションのかけ方から
おさらいがてら、まずはグラデーションの最も基本的な貼り方からやっていきましょう。
グラデーションのかけ方
- グラデーション範囲の選択
- [グラデーション]ツールを選択
- グラデーション位置の指定
① グラデーション範囲の選択
まずはグラデーションを貼りたいエリアを選択範囲します。
② [グラデーション]ツールを選択
[グラデーション]ツールから自分のかけたいグラデーションの種類を選択します。
今回僕は[描画色から背景色]を選択しました。
③ グラデーション位置の指定
グラデーションをスタートしたい位置からゴール地点までドラッグ&ドロップをします。
するとグラデーションがかかるので、あとは選択範囲を解除したら完成です!
選択範囲解除ショートカットキー
Ctrl(Cmd) + dキー
以上が最も基本的なグラデーションツールの使い方でした!
「グラデーションの位置を少しずらしたいな」
「もうすこし角度を変えてグラデーションをかけなおそう」
このとき、[元に戻す( Ctrl + Z)] で繰り返しグラデーションをかけなおしていませんか?
じつはグラデーションは、かけたあとから修正することができるんです!
グラデーションをかけたあとに修正する方法
このままのやり方ではグラデーションを修正することはできません。
ではどうするのかというと、グラデーションレイヤーを使ってグラデーションをかけておくことで、あとから自由にグラデーションを修正できるようになります。
グラデーションレイヤーの作成方法
[グラデーション]ツールを選択した状態で[ツールプロパティ]を見てみましょう。
グラデーションレイヤーの作成方法
ツールプロパティの[描画対象]を[グラデーションレイヤーを作成]に変更する
※ マンガ用グラデーションはデフォルトでこの設定になっています
これで再びグラデーションをかけてみると、新しくグラデーションのレイヤーが作成されていることが確認できます。
グラデーションレイヤーはキャンバス全体にグラデーションがかかっていて、レイヤーマスクでグラデーションの範囲が設定されています。
これで、グラデーションを自由に操る権利を手に入れました。
グラデーションの修正は[操作]ツールから
グラデーションの修正は、[操作]ツールの[オブジェクト]サブツールから行います。
するとグラデーション上に、見るからにさわれそうな部分が出てきます。
グラデーションの操作
- +(開始位置)
グラデーションをまるごと移動する - ●(終了位置)
グラデーションの長さや角度を変更する
他にも[ツールプロパティ]から、色や形状も修正することができます。
グラデーションのかけかたと、修正のやり方がわかったので、次は「どんなグラデーションにするか」にフォーカスを当てていきます。
グラデーションの設定項目
グラデーションの設定は、作成前にせよ作成後にせよ[ツールプロパティ]から行います。
グラデーションの設定
- 作成前
[グラデーション]ツールの[ツールプロパティ] - 作成後
[操作]ツール[オブジェクト]サブツールの[ツールプロパティ]
どちらでも設定項目は似通っているので[グラデーション]ツールの[ツールプロパティ]で説明をしていきます。
グラデーションの色の変更と追加・削除
色を細かく調整したいときは[詳細設定]をクリックします。
すると[グラデーションの編集]という色の設定画面が開きます。
色の変更方法
- 変えたい色の上矢印アイコンをクリック
- [指定色]をクリック
- 色を選択する
- [OK]をクリック
またグラデーションの色は、追加したり、削除したりすることもできます。
色を増減させる方法
- 色の追加
色を足したい位置のメモリをクリック - 色の削除
メモリ右下近辺のゴミ箱アイコンをクリック
グラデーションの形を変える
グラデーションの形は「形状」と「端の処理」の2つから構成されています。
グラデーションの形状
グラデーションには「直線」「円」「楕円」と3種類の形状があります。
ただ楕円にしてShiftキーを押しながらドラッグすることで真円のグラデーションができるので、実質2種類みたいなものです。
端の処理
端の処理とは、グラデーション開始位置〜終了位置の外側をどうするのかというもので「繰り返さない」「繰り返し」「折返し」「描画しない」の4種類があります。
いろんな組み合わせで試してみよう!
以上[グラデーション]ツールの基本操作でした!
グラデーションは、ちょっとした背景や空、金属、髪など、イラストでもマンガでも重宝する機能です。
でも実はグラデーションツールにはいろんな設定項目があり、いろんなグラデーションを作ることができるんです。
まあもはや右上の警告テープなんてグラデーションでもなんでもないですが…。
それでは、楽しいお絵描きライフを!