「デジタルでイラストを描きたい!」
となったときにまず購入するべきものがペンタブです。
ペンタブはペンを使ってデジタルでイラストを描くための道具で、デジタル派の漫画家やイラストレーターにとっては必須アイテム。
ペンタブには板タブと液タブの2種類があります。
ペンタブの種類
- 板タブ
板状のタブレットに描いたイラストが、接続したPCやスマホに反映される - 液タブ
液晶のタブレットに描いたイラストが、そのまま液晶に反映される
どちらも何かしらのデバイスに接続して使うのですが、板タブと液タブではディスプレイの有無に大きな違いがあります。
商品自体に液晶がついていない分、板タブは液タブより安く、デジタル初心者のデビューにぴったり!
「種類が多すぎてどの板タブを買えばいいかわからない」
「板タブを選ぶときに見るポイントってなんだろう?」
今回はそんな板タブについて、選び方のポイント4つと、オススメの板タブ5つを紹介します!
板タブの選び方は別記事で紹介しています!
板タブ選び4つのポイント
板タブを選ぼうにも、何をどう見ればいいかわからないですよね…。
まずは最低限知っておきたい板タブ選びのポイントを4つ紹介します!
サイズ
まずはペンタブの大きさです。
小さい方が安くて初心者向きのように感じますが、実はそんなことはありません。
基本的にサイズはMサイズ以上をオススメします。
※メーカーやシリーズによってMサイズにも差があります
ただしご自身のデスクにちゃんと収まるかはしっかりと確認しておくように!
本体サイズの他に「読取可能範囲」にも注目
単純な商品のサイズのほかに「読取可能範囲」というものがあります。
これは本体のサイズではなく、実際にペンタブとして使用できる「ペンでの描き込みが有効になっている範囲」のことです。
筆圧感知レベル(圧力感度)
ペンタブには筆圧を感知する機能があり、筆圧を強くすることで線を太く、弱くすることで線を細く描くことができます。
数値が高いほど感知機能が繊細になっていくのですが、4096レベルあればストレスフリーでイラストを描くことができます。
2048でも問題ないのですが、慣れてくると少し物足りなさを感じてくるかもしれません。
最近よく目にしますが、もちろん8129でもOK!プロも使っているレベルです。
よりスペックの高いものは、ペン先の傾きも検知してくれます。
ただ同じ感知レベルや傾き検知有りのペンタブでも、メーカーにより差があるように感じます。
※あくまで個人的な体感です
エクスプレスキー
ペンタブには「エクスプレスキー」と呼ばれるボタンがついている製品が多くあります。
このキーは自分で自由にショートカットキーを設定することができ、わざわざキーボードに手を運ぶ必要がなくなります。
キーの数は商品により異なり、よりスペックが高いペンタブだと傾き変更や縮尺変更に使えるホイールもついています。
プロは「左手デバイス」と呼ばれる、簡単に言うとエクスプレスキーのみのリモコンみたいなものを使っていることが多いです。
対応スペックと対応デバイス
これは地味に大事なこと!
今見ているタブレットが、自分が使うパソコンのスペックやスマホに対応しているかどうかは必ず確認しましょう!
パソコンは基本的にほぼ大丈夫だとは思うのですが、スマホに対応しているペンタブは少ないです。
以上板タブを買うときに確認しておくべき4つのポイントでした!
オススメのペンタブへ進む前に、サラっとペンタブメーカーを2社紹介しておきます。
ペンタブでオススメのメーカー
ペンタブでオススメのメーカーを2社です。
オススメというか超メジャーなメーカーで、世界で活躍するペンタブを製造しています。
Wacom(ワコム)
Wacomは1983年設立と歴史の長い、老舗国産ペンタブメーカー。
ペンタブに関する多数の特許を持っていたり、ディズニーアニメ「美女と野獣」制作時にもペンタブが採用されたり、実績もあります。
他者と比較すると少し割高な分、安心感と信頼感があり、クリスタはWacom製のペンタブを推奨しています。
XP-PEN(エックスピーペン)
XP-PENは、2005年に設立された中国のペンタブメーカー。
高性能で低価格と、コスパがとにかく良いです。
ペンタブ初心者や、出費を抑えたい方はXP-PENのペンタブが有力候補になると思います。
オススメの板タブ5選
ただただオススメの製品を並べていくのではなく、目的ごとにオススメのペンタブを1台ずつ紹介していきます!
ペンタブの中には、ペン自体がバッテリー式で充電が必要な製品があります。しかし最近は充電不要なペンが主流なので、これから紹介する製品も全てペンは充電不要です。
① 値段重視!低価格の板タブがいい方
「とにかくペンタブがあれば何でもいい」
「続くかわからないから安いものでいい」
こういった方へオススメするのが「HUIONのHS64」
HUION HS64 のスペック
定価 : 3,999円(税込)
本体サイズ : 200 × 166mm
読取可能範囲 : 160 × 102mm
エクスプレスキー : 4つ
筆圧レベル : 8192
傾き検知 : なし
Bluetooth : 非対応
しかし5,000円以下と安価ながら、必要なものが全て揃っています。
先ほどのオススメのメーカーに登場しなかったHUIONですが、こちらは中国のペンタブメーカーで、安価なペンタブを販売しています。
② シンプル・イズ・ベスト!わかりやすくシンプルがいい方
「とにかくわかりやすいものがいい!」
「小学生の子供にプレゼントしたい!」
そんな方へオススメするのがWacomの「One by Wacom Mサイズ 」
One by Wacom Mサイズ のスペック
定価 : 8,800円(税込)
本体サイズ : 277 × 189mm
読取可能範囲 : 216 × 135mm
エクスプレスキー : 0
筆圧レベル : 2048
傾き検知 : なし
Bluetooth : 非対応
余計なものを全て削ぎ取ったスタイルでエクスプレスキーがなく、Wacomが入門向けとして販売している製品です。
良くも悪くも「シンプルでわかりやすい」に尽きます。
③ コスパ重視!ハイスペックで低価格がいい方
「高いのは手が出ないけど、低スペックもイヤ!」
「とにかくコスパがいいものが欲しい」
そんな欲張りちゃんへオススメするのが「XP-PENのDeco 01 V2」
XP-PEN Deco 01 V2 のスペック
定価 : 6,500円(税込)
本体サイズ : 351 × 217mm
読取可能範囲 : 254 × 159mm
エクスプレスキー : 8つ(本体6つ、ペン2つ)
筆圧レベル : 8192
傾き検知 : ±60°
Bluetooth : 非対応
XP-PEN製品の売れ筋No.1モデルで、破格の性能を誇っています。
しかしDeco 01 V2、これだけでは終わりません。
ペンタブとペンの他、ペンタブの保護フィルムやペンの替芯、ペンスタンド、2本指グローブなど付属品が至れり尽くせりで、初心者にはもってこいのセットとなっています。
そしてペンタブの左にエクスプレスキーがついていますが、設定でペンタブをひっくり返してエクスプレスキーを右にすることで、左利きにも対応できます。
そしてテレビショッピングの如くさらにさらに、Androidにも対応しています。
全体的な荒削り感は否めませんが、この価格でこのスペックは、文句のつけようがありません。
④ 日本製で低価格!Wacom製品を使いたいけど出費を抑えたい方!
「Wacom製品が使いたいけど、One by Wacomはスペックが…」
「なんとなく日本製がいいけど、価格は一万円以内に収めたい」
そんな方にオススメするのが「Wacom Intuos Small ベーシック」
Wacom Intuos Small ベーシック のスペック
定価 : 9,350円(税込)
本体サイズ : 200 × 160mm
読取可能範囲 : 152 × 95mm
エクスプレスキー : 6つ(本体4つ、ペン2つ)
筆圧レベル : 4096
傾き検知 : なし
Bluetooth : 非対応
IntuosはWacom製の板タブの中でスタンダードなモデルで、さきほど紹介したOne by Wacomを除けば1万円を切る唯一の板タブです。
一万円以内という価格を優先した結果サイズが小さく、ハガキ(148×100mm)レベルなのでご注意ください。
少し値段は上がりますが、MサイズやLサイズのIntuosもあります。
また別売りのOTGアダプタを購入することで、Androidに接続して使うこともできます。
⑤ 1番いいのを頼む!最高の板タブを使いたい方
「一番いいのを頼む」
「プロ仕様のものを使いたい!」
そんな方にオススメするのが「Wacom Intuos Pro Mサイズ」
※もちろんLサイズでもOK!
Wacom Intuosの上位グレードかつWacom製品の最上位モデルで、プロのクリエイターも愛用する板タブです。
Wacom Intuos Pro Mサイズ のスペック
定価 : 40,480円(税込)
本体サイズ : 338 × 219mm
読取可能範囲 : 224 × 148mm
エクスプレスキー : 8つ(本体6つ、ペン2つ) + タッチホイール
筆圧レベル : 8192
傾き検知 : ±60°
Bluetooth:対応
申し分のないスペックに加え、タッチホイールがついています。
タッチホイールをくるくるすると、キャンバスの角度を変えたりすることができます。
またマルチタッチという、スマホと同じように指で回転や縮尺を変更する機能もついています。
※ON/OFF切り替え可能
そして左側にキーがついていますが、コスパ抜群のXP-PENのDeco 01 V2と同様、左利きにも対応しています。
初心者が初めて買うというよりかは、液タブではなく板タブ派だと断言できる人が購入する商品といった印象です。
まとめ
どのペンタブから始めるか、目星はついたでしょうか?
ペンタブはペンを使ってデジタルでイラストを描くための道具で、デジタル派の漫画家やイラストレーターにとっては必須アイテム。
今回はそんなペンタブでも、液タブより安く手が出しやすい板タブのオススメ製品を5つ紹介しました。
まず板タブ選びのポイントを4つ紹介しました。
板タブ選び4つのポイント
- 小さいと描きにくいので、オススメはMサイズ以上
読取可能範囲にも注目する - 筆圧感知レベルは4096レベルあればストレスフリー
8129あればプロと同じ仕様 - エクスプレスキーがあると作業効率が上がる
よりハイスペックなものはホイールもついている - 接続するデバイスが対応しているか確認しておく
スマホに対応しているペンタブは少ない
以上を踏まえた上で、今回のオススメ商品は以下の5つでした。
オススメのペンタブ
- 値段重視!低価格の板タブがいい方
HUION の HS64 - シンプル・イズ・ベスト!わかりやすくシンプルがいい方
One by Wacom Mサイズ - コスパ重視!ハイスペックで低価格がいい方
XP-PEN の Deco 01 V2 - 日本製で低価格!Wacom製品を使いたいけど出費を抑えたい方!
Wacom Intuos Small ベーシック - 1番いいのを頼む!最高の板タブを使いたい方
Wacom Intuos Pro Mサイズ
どれがいいかわからないからと、適当に買って後悔してほしくないし、買い物に失敗してデジタルが嫌いになってほしくありません。
あなたにとってベストな板タブ選びのお役に立てたら幸いです!