クリスタでお絵かきを楽しみたいだけなのに、最初のキャンバス設定に出鼻をくじかれて足止めをくらっていませんか?
「キャンバスサイズってどれくらいがいいの?」
「みんなはどんなサイズのキャンバス使ってるんだろ?」
「ピクセル…?解像度…?」
本末転倒な結論を言うとキャンバスサイズは「用途によりけり」なのです。
なので「とりあえずこの設定にしとけば何にでも対応できる」キャンバスサイズを紹介します。
さっそく言っちゃうと、キャンバスサイズはとりあえず「A4サイズ350dpi」です。
もう一度言いますよ。
オススメのキャンバスサイズ
- A4サイズ350dpi(4093px × 2894px)
※ dpiは解像度の単位です
縦長にするか横長にするかは完全に好みです。
自分が描きたい絵に合わせましょう。
が、それでも迷っているなら
- スマホや印刷物メイン → 縦長
- PCやテレビメイン → 横長
でいいと思います。
なぜA4サイズ350dpiがオススメなのかというと、とにかく対応できる範囲が広いからです。
A4サイズ350dpiに対応できるもの
- SNSなどWebでの利用ほぼ全般
- 4Kサイズ(3840px × 2160px)
- A4サイズの印刷
- A4サイズのステッカー作り
これだけ対応できますが、さすがに全てをカバーしているわけではありません。
A4サイズ350dpiに対応できないもの
- モノクロ印刷のマンガ(B4サイズ600dpi)
- どでかいポスター
「それじゃあA4サイズ350dpiでいいや!はいこの話終わり!」
「なぜA4サイズ350dpiなのか」を具体的に知ることで、今後も臨機応変に自分で考えてキャンバスサイズを設定することができるようになるからです。
それでは、深掘りしていきましょう。
ピクセルや解像度について何も知らない場合は先に以下の記事を読むことをオススメします!
とりあえず大きめにしておくと安心
まず1つ目の理由として、
画像を小さくするのは簡単だけど、大きくするのは難しい
というのがあります。
画像を大きめにしておくことで、キャンバスサイズをあとから小さくすることはもちろん、書き出し時に倍率を下げて小さく書き出すこともできます。
一方元サイズが小さな画像をキレイに拡大することはできず、画質が荒れてしまいます。
一生懸命描いたのに画質が悪いなんてとても悲しい…
とはいえ大きすぎるのもしんどい
「大きいが最強!50000px × 50000pxにする!」
と言いたいところですが、残念ながら大は小を兼ねるにも限度があります。
なぜかと言うと、キャンバスが大きくなれば大きくなるほど、そのファイルが持つデータ量が膨大になるからです。
大きすぎるキャンバスのデメリット
- ファイルサイズが大きくストレージを圧迫する
- イラスト制作アプリの処理が遅くなる
ファイルサイズが大きくストレージを圧迫する
以下の画像は改造とファイルサイズの参考例です。
350dpiと600dpiではファイルサイズが約3倍も違います。
ストレージが無限にあるならいいですが、非常にもったいない使い方になってしまいます。
イラスト制作アプリの処理が遅くなる
シンプルなイラストだと問題ないですが、イラストが複雑になればなるほどパソコンやスマホにかかる負担が大きくなってきます。
この負担が一定のラインを超えると、動作がカクカクになり、ストレスゲージが急速にたまっていきます。
もちろん「A4350dpi」からサイズを落としてもOK
A4サイズ350dpiをオススメした理由として、冒頭で「対応できる範囲が広い」と言いました。
対応できる範囲が広いということは、サイズが大きいということです。
そのため自分のイラストの使い方が決まっているなら、もちろんそれに合わせてサイズを落としてOK
全くもって印刷の予定がなく、ストレージも節約したいなら「フルHDサイズ(1920×1080)」でも十分いろんなところで対応できますし「WQHD(2560×1440)」にすればお釣りが返ってきます。
よくある画面サイズ早見表
以下の表は、モニターや映像などによく使われるサイズの早見表です。
A4サイズ350dpiは4093px × 2894pxで、「4K」よりも少し大きいので、大きなテレビにもキレイに映せるサイズなんです。
サイズ名称 | サイズ (単位:px) | 備考 |
---|---|---|
HD(ハイビジョン) | 1280×720 | いろんなサイズの基準になるサイズ。 動画配信サイトとかの720pはこのサイズ。 |
フルHD(FDH、2K) | 1920×1080 | HDを縦横1.5倍にしたサイズ。 現在流通しているPCモニターで主流のサイズ。 |
WQHD(QHD) | 2560×1440 | HDを縦横2倍にしたサイズ。 面積がHDの4倍で、QはQuad(4)の略。 |
4K | 3840×2160 | FHDを縦横2倍にしたサイズ。 |
8K | 7680×4320 | 4Kを縦横2倍にしたサイズ。 |
オススメのキャンバス縦横比(アスペクト比)
画像や映像には、ある程度お決まりの縦横比というものがあります。
なのでキャンバスサイズを、アスペクト比を考えずにフィーリングで設定してしまうと、いざ完成してからトリミングをせざるを得ないなど、もしかしたらほんのちょっとだけ困ることがあるかもしれません。
オススメのキャンバス縦横比(アスペクト比)
- 16:9
- 3:2
- 4:3
※ 縦長か横長かは自由です
さきほどの表のサイズも全て16:9です。
もちろん印刷で使うなら上記の比率ではなく、用紙のサイズに設定してください!
Webだけで使うなら72dpiが良いとよく聞くけど?
どのサイズかにもよるのですが、72dpiは少し心もとないです。
HD(1280×720)ですら物足りないのに、A4サイズ72dpi(842×595)なんて…
どちらかと言うと大事なのは何dpiかではなく、何pxかです。
解像度については以下の記事をご覧ください。
正方形のキャンバスで描きたいあなたへ
さて変な比率の長方形ではなく正方形で描きたいという人もいるかと思います。
用途がわからないとハッキリと答えにくいのですが、ここではあえてハッキリと答えます。
正方形のオススメサイズ
- 1080px × 1080px
このサイズにしておけば困ることは少なく、ファイルサイズもかなりコンパクトです。
このサイズはフルHDの高さと同じサイズで、主要なSNSのサムネイルサイズや正方形の投稿サイズを考慮した、最も小さく便利な正方形のサイズだと思っています。
もちろん心配だったら、余裕をもって1200×1200や1600×1600にしてもOK
A4サイズ350dpiの用紙の上下をカットして正方形にしてもOK
どちらかと言うとこのサイズをオススメするというよりかは、このサイズ以下にしないことをオススメします!
気に入ったサイズは登録しておこう!
クリスタでは、自分で決めた原稿の設定を登録しておくことができます。
登録する方法は2通りあるので、好きな方を選んでください。
プリセットに登録する
新規作成時に選択できる用紙のラインナップ(プリセット)に追加する方法です。
オートアクションに登録する
オートアクションにキャンバスを新規作成させる方法です。
若干パワープレイですがダブルクリックだけでキャンバスが作れるのでとても楽です。
無駄な時間は省いて損はない!
お絵かきをするためのキャンバスサイズが決まり、それを登録していつでもすぐに呼び出せるようになりました!
これでバッチリ、あなたが「描きたい」と思ったらいつでもすぐにお絵かきをスタートできます。
無駄な時間は1秒でも省き、その時間をお絵かきに回しちゃいましょう。
それでは、楽しいお絵描きライフを!